今回読んだのは、廣嶋玲子さんの『赤の王』。
『赤の王』のあらすじ
大砂漠の民の血を引くマハーン。炎を操る不思議な力をもつシャン。孤独な二人の少年は、固い友情で結ばれていた。
そんな中ナルマーン国では、凶王サルジーンが独裁により次々と村を滅ぼし人々を殺していた。
ある日、一人の男がマハーンを訪れた時から少年2人の運命は大きく動いていく。
ナルマーン年代記第三弾。
『赤の王』の印象的な言葉
過去の自分も本当の名も、今は邪魔なものでしかない。
だが、消え失せてしまってはならないものだ。
『赤の王』(東京創元社) 廣嶋 玲子 より
『赤の王』の感想
『青の王』『白の王』に続くシリーズ第三弾。
主人公や時代が変わりながら、ナルマーン国の物語が3作を通して描かれています。
ちなみに、『青の王』が少年と少女、『白の王』が青年と少女。
そして『赤の王』では少年2人が主人公となっています。
三部作だということは前々から言われていたので、おそらく今作で完結したのだと思われます。
前作で主人公だったタスランとアイシャが出てきたのは嬉しかったですね。
個人的には『白の王』が一番好きでした。
『赤の王』は、サルジーンが怖すぎた割には倒され方があっけなかったのと、赤の王が直接からんでいないのが、個人的には物足りなく感じました。
あとは、赤の王の凄さとかをもっと出してほしかったなという勝手な願望もあります。
基本的には人間の話なのですが、魔族がいたり、魔法が使えたりと王道ファンタジーっぽさがシリーズ全体を通して好きでした。
あと、そんなに分厚くないのに、中身がぎっしりと凝縮されていて展開も早く、非常に読み応え十分だったなと思います。(どの作品も)
終わりに
第1巻の『青の王』が発売されるとすぐに読んで、次の発売を楽しみにしていた作品だったので、3部作とはいえ終わってしまったのは寂しいですね。
シリーズではありませんがこの著者の他の作品も好きなので、また新たなファンタジーを書いてほしいなと思います。
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