今回読んだのは、有栖川有栖さんの『濱地健三郎の幽たる事件簿』。
今回は「濱地健三郎シリーズ」第2弾です!
『濱地健三郎の幽たる事件簿』のあらすじ
心霊探偵、濱地健三郎という男は年齢不詳の紳士であり、不思議な雰囲気を醸し出している。
そんな彼の元には今日も心霊現象に悩む人々が訪れる。
似顔絵を描くことが得意な美人助手のユリエとともに、濱地健三郎は様々な怪事件を解決していく、シリーズ第2弾。
『濱地健三郎の幽たる事件簿』の印象的な言葉
「いくら嘆いても、わたしたちは世界の理不尽さから逃れることはできない。せめて精一杯の抵抗をしよう。そうやって生きていくしかないし――理不尽なるものを撲滅して『それは当然こうなる』で満ち満ちた世界が実現したら、きっとわたしたちは別の苦痛を味わう。時として理不尽さがもたらしてくれる幸福も失せてしまうんだから。どこにどんな危険が潜んでいるか知れないとしても、この世界は地獄ではない。(後略)」
『濱地健三郎の幽たる事件簿』(角川書店)有栖川 有栖 より
『濱地健三郎の幽たる事件簿』の感想
第1作目がとても面白かったので、すぐに2作目を読んでしまいました。
今回も短編集でしたが、どの話も面白かったです。
その中でも面白かったのは「お家がだんだん遠くなる」です。
殺人事件とかではなく、毎晩幽体離脱をしてどこかに連れて行かれようとする依頼人を目的地を探して助けるという、いつもとは違った内容だということもあるんですが、いつも冷静で紳士な濱地さんが声を荒げるシーンがあり、それがとても印象的だったのが一番の理由です。
濱地さんでも怒鳴ったり落ち込んだりすることがあるんだと知り、より魅力的になりました。
そして、助手ユリエの後輩以上恋人未満の叡二がすっかりサブキャラとして定着しました。
二人の恋の行方も今後描かれていくのでしょうか。
このシリーズは登場人物たちの恋愛シーンがないので、恋愛要素はないままでも良いかも・・・と思う自分もいます。
ユリエが濱地さんに恋心を抱いたら話は別ですけど!(笑)
終わりに
あとがきを読む限り、どうやらこのシリーズは続くみたいです。
ただ1~2巻の発売ペースとなるのなら、次に発売されるのは2~3年後でしょうか。
もっと早く読みたいですね。
3巻が発売されるのを楽しみに待ちながら、この著者の他の有名なシリーズも読んでいこうと思います。
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