千尋の読書感想文

読んだ本について感想を書いています。たまに映画や絵画鑑賞、暮らしのことも

【21世紀版そして誰もいなくなった】|『ジェリーフィッシュは凍らない』市川 憂人

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今回読んだのは、市川憂人さんの『ジェリーフィッシュは凍らない』。

 

 

 

 

第26回鮎川哲也賞受賞作です。

 

 

 

 

 

 

『ジェリーフィッシュは凍らない』のあらすじ

 

航空機の歴史を変えた小型飛行船、ジェリーフィッシュ。

発明者である教授を中心に研究室のメンバー6人が最終飛行テストに挑んでいた。

そのテスト期間中に突然システム不良が起こり雪山に閉じ込められてしまうことに。

約一週間後、墜落したジェリーフィッシュと6人の死体が見つかる。

しかしその6人はなんと全員他殺の疑いがあるという――。

一体艇内で何が起こったのか。そこには彼らが秘密にしていた過去が大きく関わっていた。

 

 

『ジェリーフィッシュは凍らない』の印象的な言葉

 

――知ってる?海月って、氷点下の海の中でも泳ぐことができるんだよ。

――たとえ凍ってしまっても、温かくなればまた生き返るんだって――

『ジェリーフィッシュは凍らない』(東京創元社) 市川 憂人 より

 

 

 

 

『ジェリーフィッシュは凍らない』の感想

 

表紙が海外ミステリーっぽいなぁ、と思ってたら、登場人物もほとんどカタカナのお名前でした。

この本の内容は1983年の出来事でU国、S国という表記から、なんとなく時代背景を推測しながら読んでいきました。

 

話の進め方は、艇内での出来事と、墜落後の警察が謎を迫っていく話が交互に進んでいきます。

左上に日付が書いてあるので状況把握がしやすいです。(単行本)

 

謎を解明していく時に船の構造など少し物理学?っぽい話が多くて、文系頭の私には少し難しい話もありましたが、それでも話が楽しめる内容となっています。

「21世紀版そして誰もいなくなった」というキャッチフレーズが付けられているように艇内での出来事では一人ずつ人が死んでいくんですよね・・・。

『クローズド・サークル』要素が入っていると一気に怖く感じるのは私だけでしょうか?

 

内容自体はそこそこ面白かったし、謎解きもアッと思うこともありましたが、もう少し臨場感が欲しかったかな・・・。全員が死ぬまでがあっという間でした。

あと登場人物の描写ももう少し丁寧に描いてほしかったかも。人となりがあまり把握出来ないままあっけなく死んでしまった印象を受けました。

日本人警察官も裏があるのかないのかよく分かりませんでした。その辺りは続編で描かれるのか、やっぱり彼には何もないのか現時点では判断出来ません。

続編を読んでみますか・・・。

 

 

終わりに 

 

個人的には全体的にあと一歩!という感じでした。

軽く読むには充分なんですが、雰囲気的には重厚さのほうが合っている気がするので、もう少し分量が欲しいなと思いました。

 

賞を取ると大抵巻末に審査員の選評が載るんですが、これって賛否両論ありますよね。

私は物語を読み終わったあとに読みますが、中には雰囲気が壊れるから読まない人もいます。

皆さんは選評を読みますか?それとも読みませんか?

 

 

 

 

 

 

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